Q.はっきりとした寝言を言うと言われました。これは異常ですか?また寝言は治りますか?
A.寝言には生理的な寝言と病的な寝言があります。

●生理的な安全な寝言●
生理的な寝言は短く、小声で、感情的な徴候は示しません。小児・若年者の男性に多くみられ、毎夜続く寝言はまれです。一般に自然に消えるので治療の必要はありません。

●病的な危険な寝言●
「はっきりした寝言を言う」とベットパートナーに指摘される場合は、レム睡眠行動障害(RBD)という睡眠障害が最も考えられます。

●レム睡眠行動障害(RBD)とは…●
レム睡眠中に出現する異常行動で、50〜60歳以降の男性に多く、口論する、けんかをする、追いかけられるなどの暴力的、抗争的で不快な夢を見ます。その時に夢の内容と一致した、とても感情的で、激しい・大きな・はっきりとした内容の寝言や叫び声をあげるようになります

また、立ち上がったり、隣で寝ているベットパートナーを殴ったり、蹴るなどの暴力的な行動にでることもあります。さらに近くにあるタンスや柱にぶつかって本人自身が怪我をすることもある病気です。

症状の出現時刻は、レム睡眠期に生じるため朝方に多く出ますが、中には90分間隔で一晩に2〜3回出現する事もあります。症状が出ている時ベットパートナーが本人を覚醒させ、寝言や異常行動の内容と夢の内容が一致していればその時点で診断することが可能です。

【悪化させてしまう要因や原因】
アルコールやストレスおよび不規則な生活習慣は増悪因子になります。原因は明らかではありませんが、パーキンソン病やレビー小体型認知症などの疾患で多くみられます。

【治療】
治療はベンゾジアゼピン系薬剤であるクロナゼパムという薬が主に使われます。治療によって小さな寝言となり、行動化することもなくなり、また、本人の夢の内容も抗争的な内容からおだやかな夢に変化し、夢の内容を思い出せなくなります。
はっきりした寝言のみであれば様子を見ても良いですが、立ち上がったり、ベッドパートナーを蹴ったりするなどの睡眠行動が出現したら、睡眠障害クリニックを受診することをおすすめします。


久留米大学 副学長・医学部長
内村直尚 先生 監修



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レム睡眠行動障害チェック

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